2022/07/27 09:37
●天然無垢材製品のメンテナンスについて
無垢材は、「木が呼吸する」と言われるように人の肌のように乾燥もすれば伸縮もします。過度な乾燥や温度差が激しい場合には反りやひび割れが起こることもありますので、定期的にメンテナンスを行っていただくと、経年での色味や表情の変化を味わうことができます。
無垢材は、空気中の湿度を吸ったり吐いたりしながら伸縮していますので、その呼吸を妨げないように、天然成分のオイルやワックスで保護してゆくと、時間の経過とともに天然木が持つ本来の温かみと質感を感じることができます。
当ブランドの植物性天然成分100%「ナチュラル・ボタニカルオイルまたはクリームワックス」を使ってメンテナンスを行うことで、天然木の呼吸を妨げず自然な油分を足して保湿、撥水性を高め、濡れ色になり過ぎない無塗装に近い適度な艶出しと防汚の働きを促します。また、主にナチュラル・ボタニカルオイルの成分により防腐・防虫・防カビの効果を高めることができるため、数ヶ月に一回程度の定期的なご使用を推奨いたします。
※以下、主にカッティングボードや家具等を想定したメンテナンス方法を記載します。
※ウレタンなど造膜系塗料が塗装処理された製品等に対しては適切ではありません。
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●メンテナンス方法
メンテナンス作業のために以下のものをご準備ください。
1. 最初に製品の汚れを拭き取るための柔らかい布
2. 無垢材・木工製品用のオイルまたはワックス
3. サンドペーパー(紙ヤスリ)
4. ウエス(またはリサイクルウエス)、刷毛(ハケ)
5. 使い捨てビニール手袋
6. 最後に余分なワックスを拭き取るためのウエス
※3) 製品の傷や汚れの状態に応じて150、240、800、1000番などのサンドペーパー。
※4) ウエスは主にメリヤス生地の雑巾のこと。お古のTシャツを使うリサイクルウエスもお勧めです。
※5) 手や衣服他への汚れ付着がご心配の場合は使い捨てビニール手袋やハケ等をご用意ください。
上記の準備ができましたら作業に進みましょう。
↓ ↓ ↓
●メンテナンス作業の流れ
①塗布を行う前に製品表面に付着した油分・水分、ゴミ、さび、かび、ワックス等の汚れを柔らかい綺麗な布で拭きとります。特に気になる汚れ・シミがあれば極少量の中性洗剤を混ぜたぬるま湯を柔らかい布に含ませ、布を固く絞ってからやさしく拭いてください(木の表面を強くこすりますと傷や毛羽立ちの原因となります)
②製品表面に包丁やナイフなどのやや深めの傷がある場合はその傷の箇所を150番や240番程度のサンドペーパーで、薄い傷・汚れ・毛羽立ちなどは400番程度のサンドペーパーを使って該当の箇所を研磨します。これらの傷、汚れ、毛羽立ちがない場合は無理に150番や240番のサンドペーパーをご使用いただく必要はありません。
③800番または1000番程度の目の細かいサンドペーパーで磨くとオイルまたはワックスの浸透具合が良くなり塗布後の艶もより出やすくなりますので、製品の表面全体を研磨します。サンドペーパーご使用時には細かな木屑等が出ますので、使用後に製品の表面を柔らかい布などで再度きれいに拭きとってください
④全体の木屑等の汚れが拭き取れたら、次に、オイルもしくはワックス、ウエス(リサイクルウエス)、ハケ(オイルご使用の場合)等を準備します。オイルやワックス塗布の際の衣服・手の汚れ等がご心配の場合は使い捨てビニール手袋を装着してください。ワックスはへら等をご用意頂いてすくって取って頂く方法も良いと思います
⑤次にオイルまたはワックスを製品に塗っていきます
【ワックスを塗布する場合】
- ウエスを手に持って缶からワックスを少量ずつ取っていきます。
- ワックスが一箇所で固まらないように表面全体に薄く伸ばしながらなじませるように全体に均等に塗っていきます。
- 表面全体を塗り終えたらワックス成分が製品に馴染むまで30分程度休ませます。
- この時、高温多湿と直射日光は避けるようにします。
- 休ませた後、綺麗な布で表面全体の余分なワックスをやさしく拭き取っていきます。
【オイルを塗布する場合】
- オイルを希釈せず少しづつ塗布し、ハケ等で表面全体に薄めにまんべんなく2~3回程度塗り重ねてください。
- 表面全体を塗り終えたらオイル成分が製品に馴染むまで30分程度休ませます。
- この時、高温多湿と直射日光は避けるようにします。
- 休ませた後、綺麗な布で表面全体の余分なワックスをやさしく拭き取っていきます。
⑥表面全体の余分なオイルやワックスが拭き取れたら、風通しの良い日陰で48時間程度を目安に自然乾燥させます。乾燥時間は製品の樹種、大きさ、形状、オイルまたはワックスの塗布量等により変わりますが、100%天然素材のオイルやワックスをご使用の場合には、製品表面が適度に乾燥するまでにおよそ48時間程度の乾燥が必要になります。湿度が低く天気の良い日に風が通る室内の日陰などで乾かせると幾分早く乾きます
⑦自然乾燥を行なっている際には高温多湿・直射日光の場所を避けること、製品の上にモノなどは置かないことに注意して乾燥させましょう
全体が乾燥したらメンテナンス完了です。
お疲れさまでした。
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天然無垢材製品のご使用上の注意事項:
◎無垢材を活かした製品は1品ずつ木目や色味などが全て異なります
◎時間の経過と共に、樹種や木材により異なりますが色味や表情の変化が生まれます
◎ご使用後は濡れたままで放置せず速やかに水分を拭き取ってください
◎水がかかりやすい場所や湿気の多い場所での保管は避けて下さい
◎直射日光に当てての乾燥や保管はお避けください
◎食器洗い乾燥機のご使用はお避けください
◎食器洗浄剤等をお使いいただくより、なるべく水洗いをおこなってください
◎保管状態に過度な乾燥や温度差がありますと膨張・収縮・反り・曲がり・割れの原因となります
◎地面や床などに落下させますと大小ひび割れの原因になりますのでご注意ください
◎定期的なメンテナンスには天然オイルまたはワックスをご使用ください
◎ウレタンなど造膜系塗料が塗装された製品への天然オイルまたはワックスのご使用はお避けください